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2009年11月アーカイブ

先週の土曜日のことです。来年2月に行うジネンカフェ拡大版のパネリストのおひとり、日進市で障がい児の家族と、その支援者で作られている〈じゃんぐるじむ〉の代表・竹内由美子さんと打ち合わせを行いました。

竹内さんはご自身も自閉症の子どもさんをおもちで、以前にもジネンカフェでお話をしていただいたことがあり、それがご縁で何度となくお会いする機会があります。日進市を中心に愛知県中をとても精力的に飛び回られ、活躍されているお母さんです。

その竹内さんが代表を務めておられる〈じゃんぐるじむ〉、あるいはいろいろな障がいについての理解講座やイベントを行う〈クリキンディ〉という団体は、いままでにない画期的な障がい児家族の団体で、障がいの種別や地域に捕らわれず広くメンバーとして受け入れ、外側に向けて自分たちの想いを発信するだけではなく、様々な障がいについて自分たちも学ぼうとされているのです。

障がい児を抱えた家族の大変さは、障がいの種別は違っても変わりはないでしょう。また、障がい当事者が抱える生きにくさも、障がいの種別が違うとその生きにくさの種類が異なるだけで、大変なことには変わりありません。障がいのない人たちに向けて、私たち障がいをもつ者が理解してほしいと望むのはあたりまえです。でも、その前に障がいをもつ者同士が理解しあわないで、障がいのない人たちに「自分たちを理解してほしい」と言うのは本末転倒ではないかと思うのです。

人は、心に余裕がないと、自分の苦しさや悲しみや大変さばかりを見たがり、他者のそれは見えなくなってしまうものです。しかし、宮澤賢治ではありませんが、「世界中の人が幸せにならなければ、個人の幸せなんてあり得ない」のも確かなことでしょう。

竹内さんにはこれからも健康に注意されて、ご活動していただきたいものです。

 

今年度もやります!

寒くなってきました。気がつくともう11月の中旬。今年も残り一ヶ月あまりとなりました。30歳を過ぎると月日が流れるスピードが速く感じられると云われますが、一年なんてあっという間ですね。毎年この時期は翌年の2月に催す〈ジネンカフェ拡大バージョン〉の準備に追われているのですが、今年もその時期がやってきました。

拡大バージョンの準備は、9月頃からはじめてはいたのですが、今回はいつもと趣向を変え、ひとりの人に講演をいただくのではなく、第一部では立場の異なった5名の方々にそれぞれ話題提供していただき、第二部ではその話題提供者を囲んで各テーブルに分かれ、意見交換を行うという企画です。ジネンカフェは生き方や考え方を押しつけるのではなく、参加者ひとりひとりが気づき、それぞれの生き方のヒントが得られれば、それでよいと思っています。

例年に比べて今年度は訳あって、準備が遅れています。この二週間、担当スタッフに無理を言ってチラシ制作を急がせ、先ほどその担当者が毎年印刷をお願いしている愛知県大府市にある身体障がい者授産施設・サンサン大府の担当者に、イラストレーターで作成したチラシのデーターを渡したとの連絡をもらいました。ほっとしました。これで11月末には完成し、配布することが出来るでしょう。

因みに今回の〈ジネンカフェVOL.036(拡大バージョン)〉の開催要項を書いておきます。ご興味がおありの方は、ぜひご参加下さい。

〈ジネンカフェVOL.036〉開催要項

―障がい・健常、あなたのその常識はあたりまえ?―

?多様なる個性を認めよう! 豊かな社会をめざして?

 平成19年1月から、私たちは月に一度のペースで自分に与えられたものを受け入れながら自分らしく生きている障がい者や、支援者の方をゲストにお招きし、その生き方を聴く〈ジネンカフェ〉を続けてきました。障がいの有無に関わらず、人が自分らしく生きてゆくには、その人がその人のまま暮らして行ける地域社会の実現が求められています。しかし、10人に1人は何らかの精神的トラブルを抱えていると云われる現代。また軽度発達障がい児者や、うつ病当事者は、障がいや病気をもちながらも周囲の無理解を避けるように本来の自分を隠し、実際の自分との乖離に苦しみながら生きています。

 今回のジネンカフェVOL.036では、障がいと健常のあわいに焦点をあて、

多様なる個性を認めて豊かな地域社会を築くために、立場が違う方達5名による話題提供の機会を設け、その後テーブルに分かれて、誰もが自分らしく生きて行くにはどうしたらよいのかを考えるワークショップを行います。

1.      日時:平成22年2月21日()11:30?16:30

2.      会場:名古屋市総合社会福祉会館 7階大会議室

3.      内容:11:30 出張くれよんカフェ&ふるもとゆうこミニコンサート

   13:00 はじめの言葉

   13:05 パネルトーク

    「多様なる個性を認めよう! 豊かな社会をめざして」

      パネラー

 ・Miho氏(NPO法人まちの縁側育くみ隊 会員)

 ・賢ママ氏(日本自閉症協会愛知県支部 会員)

  ・竹内由美子氏(じゃんぐるじむ 代表)

 ・水野尚美氏(NPO法人共育ネットはんだ 代表)

  ・坂野尚美氏(名古屋大学国際交流協力推進本部 特任准教授)

   14:45 休憩

   14:55  ワークショップ/発表

   16:25 終わりの言葉・連絡事項

4.      会費:1,000円

5.      定員:80名

6.      主催・共催:NPO法人まちの縁側育くみ隊/NPO法人くれよん

        BOX、かたひらかたろう

7.   後援:愛知県、愛知県教育委員会、名古屋市、名古屋市教育委員会        

     愛知県社会福祉協議会、名古屋市社会福祉協議会

 

お問い合せ/お申し込み

〒461-0002

名古屋市東区代官町29-18 柴田ビル1階

まちの縁側MOMO内

NPO法人まちの縁側育くみ隊

TEL/FAX:052-936-1717

E-mail:ookubo@engawa.ne.jp

   

       

       

 

バリアフリー設備の意味

11月に入って暖かい日が続いていた名古屋も、ここに来てぐっと冷え込んで参りました。職場への最寄り駅を降りてしばらく行ったケーキ屋さんの店先に栗のイカがディスプレーされていました。街を車いすで歩けばところどころ薄茶色した枯葉の絨毯ができており、タイヤで踏みしめる度にカサカサとした音が物悲しさを奏でています。秋ですねえ?。

秋は、小学校や中学校などの福祉実践教室の季節でもあり、私も肢体不自由者理解・車いす体験の講師としてたびたび招かれます。学校によっては多目的トイレがある場合もありますが、校舎が旧い学校が多く、普通のトイレしかない場合があります。まあ、私の場合は普通の男性用トイレでも手すりがついていれば用が足せますから、トイレの入り口さえクリア出来れば問題はないのですが...。

社会的にも「交通バリアフリー法」や、改正「ハートビル法」、それをあわせた「バリアフリー新法」によって、まちの中にバリアフリーへの配慮、ユニバーサルデザインな設備が増えてきているのは喜ばしいことだと思います。しかし、中にはせっかくのバリアフリー設備が使いにくいものになっている場合もあり、そういう設備に出会いますと残念な気持ちになります。

バリアフリー設備には、それぞれの意味があります。ただあればよいというものではないのです。しかし、その意味を知っている人たちは、それほど多くありません。だからよく身体障害者用駐車場に障害のない人が車を停めていて、障がいをもつ人が使えない...という問題が起きるのでしょう。バリアフリーの必要性とともに、その意味をも伝えないといけないのではないかと、つくづく思う今日この頃です。

 

先週の金曜日、来年2月に催すジネンカフェ拡大版のパネリストのひとり、坂野尚美先生と打ち合わせるために名古屋大学へ行ってきました。現在は独立学校法人になっていますが、ちょっと昔は国立大学だった名大には私はもちろんいままで一度も足を踏み入れたことはありません。こんな機会でもない限り、名大なんて入ることもないでしょう。

坂道が多い丘陵地に建てられていますので、昔はさぞや交通の便が悪いところだったのでしょうが、現在は地下鉄の駅があり、エレベーターもつけられています。しかし...。大学内に入る、そこからが大変でした。構内への入り口に、よく公園などの出入り口に設けてあるようなUの字型をした鉄パイプが互い違いに設けられていて、人が通るスペースしかないのです。どうしようと思い、坂野先生に電話をしたところ迎えの人が来てくれて、その互い違いの鉄パイプを何とかクリアしてやっと名大の構内に潜入することが出来たのでした。

しかし、坂野先生との打ち合わせは、予想した通り面白いものでした。さすがに社会学者で心理カウンセラーだけあって、「現代」を見つめる視点がユニークです。拒食症や過食症とコンビニとの相関関係とか、統合失調症と日照時間の関係とか、どうして現代は心を病む人や、それが高じて自殺する人が多いのか...。統計的にみると北国の方の人より南国の人たちの方がうつになる率が低いとか、うつにかかるのには個人因子もあるけれど、社会的因子もあるとか、いろいろと興味深いお話を伺うことが出来ました。

いちいち頷けることで、特に「現代は物質的、金銭的に豊かでないと不幸であるといったような錯覚が社会の中にあるのではないか...」という指摘には、我が意を得たり...という気分でした。そこら辺の社会風刺は、私も『ムゲンの樹、水のない海』に書いているからです。

物質的に豊かになること=幸せに暮らせることとは限らないでしょう。確かに生活してゆくためには多少のお金は必要だけれど、実は幸せの定義なんて人それぞれにあってよい筈なのに、人は誰もが一応に豊かさを求めて邁進し、人と比べて「あの人よりも私は貧乏だから不幸だ」とか思ったりします。自分の人生をただ生きればよいのですね。豊かさ=幸せという幻想に惑わされてはいけないのです。

プロフィール

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  • 大久保康雄
  • 脳性マヒでチェアウォーカーながら、ある時は小学校?高校の福祉の〈総合的な学習の時間〉や、実践教室の講師。ある時はライター、またある時は紙芝居「風穴一座」の座長。そしてまたある時はNPO法人まちの縁側育くみ隊の理事。多様な顔を持ちつつ、様々な形のまち育て活動を通してやさしさの種まき作業に関わっています。
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